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新『保育所保育指針』改訂 日本一わかりやすく保育士が解説。

 

 

保育学生
保育学生
保育所保育指針ってなに?

 

保育学生
保育学生
なんで改訂する必要があったの?

 

保育学生
保育学生
改訂する前との変更点は?

 

保育士
保育士
改訂することによって現場の保育士が何を意識して保育すれば良いの?

 

えす先生
えす先生
そんな素朴の疑問を持っている保育士さん向けに、新保育所保育指針の内容を簡単にまとめてみました。

\こんな人におすすめ/

  • 新保育所保育指針を簡単に理解したい人
  • 新保育所保育指針を意識した保育とは?
  • 10の姿とはなんぞや?

保育所保育指針とは?

保育所保育指針は保育をする上で子どもに伝えていくべき事柄が記されている。

またすべての保育園で指導計画などの計画を作成するための指針となっている。

前回の改訂は平成20年。

10年ぶりに新保育所保育指針が改定された。

なぜ改訂されたのか?

えす先生
えす先生
なぜ改訂されたのか?? 改訂された背景はなんなのか?
  1. 「量」と「質」の両面から子どもの育ちと子育てを社会全体で支えていくため。
  2. 子育て支援の章の新設。
  3. 0~2才の乳児の保育所利用の増加。(乳児の保育の内容が今回大幅に書き足され、乳児の保育の重要さを確認した)
  4. 非認知能力・社会情動的なスキルの基本が0~2才の発達に大いに関係する。
  5. 子育て世帯における子育ての負担や孤立感の高まり、児童虐待相談件数の増加。
  6. 総括の部分に「養護に関する基本的事項」が加わったのもポイント。保育所保育において「養護」は保育内容の基盤である。

 

時代の変化によって子ども達を取り巻く環境が変わった

子ども達が大人になった時、未来の時代の日本社会で生き抜くための力を育むために保育所保育指針は改定した。

それでは未来の日本社会とはどんな社会なのか?

子どもたちが将来生きる社会とは?

本格的なメディア社会】 メディア革命

例えば…

  • AI人口知能の発展
  • キャッシュレス
  • 国際的な多様化文化
  • 少子高齢化

…など予測できない社会が待っている。

子どもたちが将来生きていく社会には未知の課題に向き合い、切り開いていく力が必要になってくる。

子どもたちに「自ら学ぶ力」(アクティブラーニング)を教えることが今後重要になる。

こうした「主体的・対話的で深い学び」は乳幼児期の遊びを中心とした主体的な学びが深く関わっている。

生きる力「非認知能力」を伸ばすために保育所保育指針は改訂された。

非認知能力とは?

IQで計ることができる能力が認知能力

  • 記憶
  • 言語
  • 計算…など

非認知能力は認知能力とは対になり…

  • 忍耐力
  • 粘り強さ
  • 挑戦する力
  • 社交性
  • 思いやり
  • 自己肯定感・
  • 自己抑制

…などの社会情動的スキルのことを言う。

これからの社会で生き抜くために必要な“生きる力”“非認知能力”を育てるために、保育士は今回改訂された幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿を保育の中に取り入れていかなければならない。

一人一人の育ちを10の姿を通して説明できることが保育士の質の向上として課題となっている。

幼児期の終わりまでに育って欲しい10の姿とは?

乳幼児の日々の積み重ねにより育まれた子どもの姿を、小学校へ伝え、共有できるように具体的に表したものが「幼児期の終わりまでに育って欲しい姿(10の姿)」です。

『保育所保育指針 第一章 「総則」 4(2) 幼児期の終わりにまでに育ってほしい姿』より

(2)幼児期の終わりまでに育ってほしい姿
次に示す「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、第2章に示すねらい及び内容に基づく保育活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿であり、保育士等が指導を行う際に考慮するものである。

10の姿

①健康的な心と体
②自立心
③協同性
④道徳性・規範意識の芽生え
⑤社会生活と関わり
⑥思考力の芽生え
⑦自然との関わり・生命の尊重
⑧数量・図形、文字等への関心・感覚
⑨言葉による伝え合い
⑩豊かな感性と表現

①健康な心と体

子ども達が安心できる環境の中で、心も体も安定した状態で遊びに夢中になり、生活に向かっていくことが土台として必要になります。そうした遊びや生活を通して、自らの活動や行為を振り返ったり、時には仲間の中で自分の意見を言ったり、一緒に考え「自分たち」で健康で安全な生活を作ろうとする姿が見られるようになる。

子ども達自らが、自分の体に関心や興味を持つ。

②自立心

やり遂げられるかを考え、見通しを持ちながら、友だちや保育者とのやりとりの中で工夫を重ねていきます。そして、失敗ややり直しを重ねていく中で、満足感や達成感を感じ、自分への肯定感(自信・期待)を深めていきます。

保育者は「上手」を評価するのではなく、くり返したり、失敗してもやり直したり、工夫を重ねたりする中で、子ども自身が「できた!!」「やったー!!」と感じられる機会を沢山つくっていくことが必要である。

③協同性

子ども達は他の子との関わりの中で、互いに影響し合い、時にはぶつかり合いをしながら、自分づくりをしていきます。そして、生活や遊びを共にする中で、「一緒にやりたい」「みんなで〇〇したい」といった気持ちを膨らませていきます。

自分以外の考えに触れ、人との関わりの中で生じる「ゆずり合い」や「折り合いをつける」ことを経験し、自分たちの達成感や満足感にむけて、試行錯誤し、工夫していく体験を重ねていけるようにする。

④道徳性・規範意識の芽生え

子ども達は日々の生活の中で、つまずきやぶつかりといった葛藤と出会います。そして、それを乗り越えようとすることによって、相手の思いに気づいたり、自分の行動を変えたりする。

自己主張ばかりではなく、自分の気持ちをコントロールし、相手の立場になって考えるという経験を、遊びや生活の中で体験していくのです。

⑤社会生活との関わり

地域の人々が使う様々な場所に出かけていくことで、社会への興味や関心を伝えていく。

⑥思考力の芽生え

子どもは身近な環境に関わる中で、様々な出来事に出会い、好奇心を膨らませ、疑問や関心を週発点として、自分たちなりの結論を見つけ出そうとします。

物事の仕組みに関心が向かうとき、物事を注意深く見て、深く考える習慣が身につきます。また、友だちと考えることで、自分以外の意見に出会い、一緒に新しい考えや楽しさを生み出していきます。

大切なことは、正解を伝えるのではなく、試行錯誤する過程である。

⑦自然との関わり・生命尊重

子どもが出会う環境の中でも「自然」は不思議や感動に満ちている。乳幼児期にたくさん自然と触れることで、「科学する心」や「生命に関する教育」の土台となります。

身近に大きな自然がなくても、生き物の飼育や植物の栽培など、自然との出会いや親しみを育んでいけるようにすることが大切。

⑧数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚

数量や図形を、文字と遊びや生活の中で出会い、その必要性や意味を子ども自身の体験の中で感じられるような楽しい環境や活動を保育者が準備していく。

⑨言葉による伝え合い

子ども達は身近な大人との関わりや友だちとのやりとりの中で言葉に出会っていきます。その際に話し方や言い回しに興味を持ち、新しい語彙が増えると生活や遊びの中で使っていこうとします。

身近な大人や友だちと思いを伝え合うことを大切にし、大好きな絵本やお話しがあることで、言葉の世界はさらに大きく広がっていきます。

⑩豊かな感性と表現

「すてきだな」「きれいだな」と心が動かされたとき、子どもはその感情を様々な物をつかって「表現」しようとします。様々な体験を通して色々な物と出会い、感動や驚きを重ねていくことができるのです。

作品の完成度で子どもの表現の評価にするのではなく、表現したいときの子どもの気持ちや喜びに気づき、受け止め、さらに豊かに表現できるよう、保育者は援助することが大切。

 

10の姿は「到着目標」でも「幼児期の終わりの完成形」でもありません。

「育ってほしい姿」とされているのは、子どもの育ちの経過を意味していて、子ども達がそのような姿に向かって行くことを示しています。

長い育ちの中で「就学前までにこんなことができないといけない」と捉えるのではなく、生活や遊びの中でこのような姿が現れたことを、3つの幼児教育機関(保育園、幼稚園、認定こども園)と小学校とで、共有していくことが必要。

保育士は、具体的な子どもの姿を意識しながら「目標」として、子どもの評価をするのではなく、目の前の子ども達の姿を出発点に、日々丁寧な保育の積み重ねが子どもの姿に繋がって行くことを意識して保育を行っていく。

ここまで10の姿について長く語ってきました。

えす先生
えす先生
10の姿って難しいですよね。しかーーーーーし、10の姿を砕いて簡単に言うと…大切な3つのことに絞られるんです。

 

①身体つかうの大好き!

②人と関わるの大好き!

③自分で考えるの大好き!

結果…これです。

10の姿を長く説明してきましたが、この3つの大好きをたくさん経験させてください。

その経験こそが、10の姿を説明するうえで最も重要なことだと気づきます。

こういった子どもを育てられる保育士になることを求められています。

幼児期に育ってほしい10の姿、非認知能力の重要性はこれで理解していただけたと思います。

 

それではその幼児期の非認知能力の土台となるものはなんなのか?

非認知能力のはじまり

非認知能力のはじまりはアタッチメントです。

0~2才の段階で

  1. 基本的信頼感
  2. 自己肯定感
  3. アタッチメント

この3点をしっかり身につけると一生生きていける。

人間の基盤になることがわかっています。

集団保育ですが、一対一で子ども達と関わり、丁寧に育てる所を育てていく。

親以上に親をやるんです。

乳児の記述では…

  • 身体的発達に関する視点「健やかに伸び伸びと育つ」
  • 社会的発達に関する視点「身近な人と気持ちが通じ合う」
  • 精神的発達に関する視点「身近なものと関わり感性が育つ」

としてまとめ、記している。

乳児の保育の内容が今回大幅に書き足された理由はこれです。

えす先生
えす先生
大人になって社会で生き抜いて行くには、生きる力を育む幼児期が大切
えす先生
えす先生
幼児期に社会情動的スキルを育むには、乳児期の愛着の土台が大切

乳児期の保育の重要さを確認した。

新指針の元での保育とは?

・子ども一人一人の人間として尊重され、受容的、肯定的に関わられること。

・社会情動的スキル(非認知能力)の育ちを大切にすること。

・そのために乳児の関わりの深い、丁寧な保育。

・10の姿を意識して、学びや育ちを説明できること。

・プロの保育士として、専門性を向上させるために、子どもの姿を記録したり、語り合う保育園にしていくこと。

時代の変化に伴い、保育を、保育士の脳をアップデートし続けないといけない。

まとめ

今回の改訂を受けて、自分の中の保育観を見直し、どういった保育が一番子どものためになるのか考え続けないといけないと感じた。

人が人を育てる仕事。

何が正解なんてわからないし、ないと思う。

成功は失敗だし、失敗は成功だ。

楽しいことも多いが、大変なことの方がまだ大きい。

保育って責任が重い。

保育って深い。

でもその子にとっての大好きを沢山増やしてあげたい。

私はわたしの保育をする。

すべてはこどものために…

保育士×子育て×SNS
えす先生
公立保育園勤務7年目の保育士です。 保育をしていて感じたことや学んだことをブログに書いていきます。 保育学生。子育て中のおとうさんおかあさん。子どもにまつわるすべての人に役立つ保育ブログを目指します。
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